太陽光発電所の建設・運営でミャンマーの電化率向上に貢献する

近年、6%台後半の国内総生産(GDP)成長を遂げ、今後も同水準の成長を維持することが予測されているミャンマー連邦共和国。民主化以降、スマートフォンの普及が急速に進む一方で、電化率は他のASEAN諸国と比べて低く、2019年時点で約40%に留まっていました。KCCSグループは長年培ってきた太陽光発電事業のノウハウを活かして、ミャンマーの町村に信頼性の高い持続可能なエネルギーを提供し、ミャンマーの皆さんに貢献したいという考えのもと、太陽光発電所の建設・運営に取り組んでいます。

プロジェクトメンバー

  • エンジニアリング事業本部 Sann Ye Kyaw

EPISODE.1 ミャンマーのすべての人々に、電気のある暮らしを届ける

高い経済成長率を背景に、グローバル企業の進出先として注目を集めるミャンマーですが、社会インフラの整備はまだ発展途上です。中でも電気の普及率は低く、中心都市ヤンゴンに近いエリアでも幹線道路から外れると、多くの場所で電気が通っていないのが実情です。

ミャンマー政府は2020年までに電化率を50%、2030年には100%にする目標を掲げています。このミャンマー政府の動きを受け、KCCSは、現地企業との合弁会社KYOCERA Communication Systems Kinetic Myanmar Co., Ltd.(KCKM)を2018年9月に設立しました。KCKMでは、ミャンマーの電化率向上を支援し、人々の生活水準の向上、産業の発展などに貢献することを目指し、無電化地域・電力不安定地域に対する発電施設や送配電設備の構築、電力システムの整備などを行っています。

EPISODE.2 バゴー地区の2村で、太陽光発電による電力供給を開始

ヤンゴン周辺には政府主導で複数の発電所が建設され、国営電力は近く大規模な電力需要に応えられるようになる見通しですが、そこから離れた世帯数の小さな村はどうしても整備が後回しになります。ヤンゴンの北東にあり、多くの仏塔や仏像が建立されているバゴー地区もまた、比較的都心に近い位置にありながら、まだ電気が行き届いていませんでした。

太陽光発電や電気通信の知見を持つKCCSグループが、バゴー地区の電化に向けて採択したのはマイクログリッドという、電気を使う場所の近くに小型の発電施設を設け、独自の電力網(自営線)を構築し、発電した電気を現地で消費(=地産地消)する分散型電源スタイルでした。国営電力が所有する電力網から遠く離れた地域で電力が必要な場合は、対象となる地域まで長距離網を引いて送電する方法も考えられますが、今回担当したバゴー地区の2つの村ではマイクログリッドが効率的だと考えました。

KCCSグループはバゴー地区にある2つの村の真ん中に太陽光発電所を設置することで、システム的に効率のよい環境を実現しました。

EPISODE.3 「いつでも使える電気の便利さ」を知ってもらう

発電所の建造、各家庭への配電工事が完了し、24時間365日絶え間なく電気を供給できる準備が整った後、電気を使う生活に慣れていないバゴー地区に住む人々に、「いつでも使える電気の便利さ」を知ってもらうことが重要でした。建造後、一定期間はマイクログリッドからの電気を無償で使っていただき電気の便利さを体感いただきました。その中で多くのご家庭が恩恵を受けたものの一つが、以前は人力でくみ上げていた揚水ポンプです。マイクログリッドから電気が供給されるようになってからは、電動ポンプでいつでも手軽に水をくみ上げることが可能になり、農業用水や生活用水を効率よく利用することができています。このように、電気は現地の地域・生活に根付いて欠かせないものとなっています。

電化前の手動揚水ポンプ
電化後の電動揚水ポンプ
ミャンマー Myanmar バゴー地区 Bago ヤンゴン Yangon

EPISODE.4 現地でのさまざまな課題を乗り越え、電化率向上に貢献していく

ミャンマーは交通インフラが整備されてない地域がいまだに多くあります。今回の太陽光発電所の施工においても、現地までの道のりが整備されておらず、施工用具や部材の運搬にも大変な労力を要するなど厳しい環境の中で建設が進みました。

また、設計や施工に関しては、現地企業に協力してもらう必要があり一緒に取り組んだのですが、当初は、日本とは異なり品質面で大きな課題が残りました。しかし、少しでも良い物を提供したいとの思いで、KCCSグループが日本で培ってきた技術を基に、現地の状況に合わせて徐々に仕様を詰めながら施工を進め、品質を高めることができました。

さらに、当初は太陽光発電に関する法律も完全には整備されていなかったため、契約面で難航しましたが、ミャンマー政府と協議を重ねた結果、外資企業であるKCCSグループがミャンマー国内における売電事業に参画できるようになりました。
KCCSで日本とミャンマーの橋渡し・調整役を担うミャンマー出身のSann Ye Kyawは、今後に向けて次のように話します。

「このバゴー地区の太陽光発電所以外にも電化を待つエリアがたくさんあります。現在はマイクログリッドの建設を進めていますが、将来的には政府や産業のためにメガソーラーを展開することを視野に入れています。厳しい環境の中で事業を進めており、課題は多くありますが、私自身の故郷であるミャンマーで、社会的意義の高い仕事に携われることを誇りに思っています」。

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