技術情報

デバイスをSigfoxクラウド上で確認できないとき

2019.10.29

「困ったときの再起動」
確かに一理ありますが、デバイスからメッセージを送っているはずなのに、Sigfoxクラウドで確認できないということがあるかもしれません。何か調子がおかしいからといって、デバイスの削除(Delete Device)だけはやめましょう
まずは、こちら(デバイスメッセージをSigfoxクラウド上で確認できないとき)参考にデバイスのトークンとシーケンス番号を確認してください。

デバイスを削除すると何が起きるか

デバイスを削除しても、改めて登録すれば、トークンが有効になり、再び利用することができます。が、以下の点に注意してください。

  • PACはワンタイムコードです。デバイス購入時に付属していたPACコードはデバイス登録動作時に新たなコードに変わります
  • 削除したデバイスのPACコードがわからないことがあります

つまり、Sigfoxアカウントの権限次第ではありますが、場合によっては、一度削除したデバイスは自分の力では再登録できないということになってしまいます。

対策

PACコードを確認する

Sigfoxクラウドのデフォルト設定では新たに発行されたPACコードはDeviceTypeリストに表示されていません。リスト右上の設定image.pngボタンをクリックし、"PAC"を選択してください。

img-20191029-technical-01.jpg

PACは大切なコードです。第三者に見られないようにしてください。

削除されたデバイスかどうかを確認する

削除されたデバイスは、Device List画面のDELETED DEVICESメニューから辿ることができます。

img-20191029-technical-02.jpg

Deleted Device Listに表示されているPACを使うことにより、削除されたデバイスの再登録が可能となります。

(念のため)回線契約状態も確認する

Sigfoxは全世界共通でサブスクリプションモデルです。回線契約が有効になっていないと、お手持ちのデバイスを使うことはできません。
Sigfox backendクラウド上のContracts Listで各デバイスタイプに紐づく回線契約の状況を確認するようにしてください。
Contract Listページから、該当のContract Nameをクリックすると回線契約情報ページに推移します。特にこの中でも、下図の情報を確認することをお奨めします。

img-20191029-technical-03.jpg
項目説明
Start date 回線契約の開始日
Activation end date デバイスアクティベーションが可能な期限
Communication end date Sigfox通信が可能な期限

つまり上図例ですと、この契約に紐づくデバイスタイプ(デバイス)は2019年11月10日以降は新たにデバイスをアクティベート(回線開通)できなくなります。ただ、既にアクティベート済みのデバイスは引き続き利用できます。2021年11月10日になると全デバイスが利用できなくなりますので、この期限までに回線契約の更新(新規契約)が必要となります。

項目説明
Maximum devices 契約上の最大デバイス登録可能数
Subscriptions in use 利用中のデバイス数
Subscriptions used 利用済みデバイス数

Subscriptions in use数とSubscriptions used数の合計がMaximum devicesに達すると新たにデバイスをアクティベートすることができなくなります。
デバイス登録は可能であるため、登録はしているがアクティベートされないという状況になる場合もあります。デバイス登録はMaximum devicesを超えないように登録しておくことをお奨めします。

著者情報

Products and Marketing Department 日比 学

京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)よりSigfox社(フランス)に出向中の元自称Sigfoxエバンジェリスト

  • KCCSから追い出され、フランスの片田舎で余生を過ごしています
Twitter:https://twitter.com/ghibi