技術情報
Data Advanced CallbackでRFメタデータを取得する
2019.05.13
2019年6月1日、SigfoxクラウドのDATA_UPLINK(上りメッセージ用)Callbackから受信基地局のRSSIやSNR等RFメタデータとduplication機能がなくなります。

duplication機能とは何だったのか?
DATA_UPLINK Callbackでは受信基地局のRSSIやSNRのRFメタデータが取得できていましたが、duplicationを有効にしていない場合は、複数の受信基地局の中でも、最も早くメッセージをSigfoxクラウドに届けた基地局のRFメタデータがCallbackされるだけでした。
一番受信感度が良かったものではなく、一番早く届けただけの基地局です。ですので、この情報だけでSigfoxネットワークの無線品質を評価していた場合は、評価に値しない結果を取得していたということになります。
では、duplication機能を有効にしていた場合はどうでしょうか?duplication機能は受信局数分だけCallbackを繰り返す機能です。
確かにこの機能を有効にすると、一番全RFメタデータを処理してネットワーク品質を評価することができます。
しかし、将来的なスケールアウトも考えると、ベストなソリューションではありませんでした。
基地局密度が高く10〜20局で受信するようなエリアで、10万台のデバイスが1日あたり50メッセージ送信する場合、1日あたり5,000万〜1億のCallbackが発生することになります。1秒間に1,150回のCallbackです。
これは、お客様のシステム運用コストにも、費用対効果が良くない仕組みでした。
Data Advanced Callbackのduplication項目
Data Advanced Callbackの基本情報については、こちらを見てください。
Data Advanced Callbackのcontest bodyは下記のような設定が可能です。
{ "device" : "{device}", "time" : "{time}", "data" : "{data}", "seqNumber" : "{seqNumber}", "lqi" : "{lqi}", "lat" : {fixedLat}, "long": {fixedLng}, "operatorName" : "{operatorName}", "countryCode": {countryCode}, "computedLocation" : {computedLocation}, "duplicates" : {duplicates} }
ここで、duplicatesという項目は、下記のようなJSON構造を取ります。
[ {"bsId":"ABCD","rssi":-120.0,"nbRep":3,"snr":24.25}, {"bsId":"12EF","rssi":-115.0,"nbRep":3,"snr":27.55} ... ]
duplicates項目により、今まで、DATA_UPLINKのRFメタデータをduplication機能により取得していたRF情報をData Advanced Callbackのみで取得できるようになります。
- ※duplicates項目を有効にするためには、Sigfox Operatorに追加権限を依頼する必要があります。
是非、KCCSパートナーに参加し、duplicates項目をお試しください。