公益財団法人 科学技術交流財団が公募した知識創造型交流事業「モノづくり企業における生成AI活用事例業務に関する技術提供・コンサルタント業務」を実施
2025年04月10日
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、2024年10月から2025年3月にかけて、公益財団法人 科学技術交流財団が公募した知識創造型交流事業「モノづくり企業における生成AI活用事例業務に関する技術提供・コンサルタント業務」にて、製造業の生成AI活用について知見を提供しました。
本取り組みの背景について
本取り組みを主催する科学技術交流財団は、「近年、製造業がDXを推進するための施策の一つとして生成AIへの期待が高まっているが、生成AIの導入は技術的・経済的なハードルが高く、大企業と比べて中小企業での導入・活用が遅れている実態がある」と懸念していました。
KCCSはこれに賛同し、事業者様が自立して生成AIを活用し続けられる環境を作ることが課題解決に繋がると考え、本取り組みに参加しました。
事業者様の課題
この度、KCCSが技術提供・コンサルタント業務を実施したのは、株式会社オーテック様(以下、オーテック様)です。
オーテック様は1959年に名古屋市北区にて創業以来、自動車部品製造を主事業としており、2021年より製造現場へのデジタルツールの導入を進め、生産性の飛躍的向上と膨大な社内情報のデジタル化を実現。中小製造業のDX推進事例として行政、研究機関、メディアから注目を浴びており、イベントやセミナーにも多数登壇しています。
オーテック様は労働生産性の向上を目的に、デジタルツールの導入などDX推進に取り組まれています。その一方で、複数のツールにデータが分散していることから、データの活用面に課題を抱えていました。
これらのデータを活用し、経営層が発信するメッセージの浸透度の分析や、製造現場から発信される意見の見える化を実現したいと考えていました。
取り組み内容
最初に、デジタルツールに蓄積されている作業日報を、生成AIを用いてデータベース(ナレッジ)化しました。次にこのデータベースを使用し、現場環境の改善や、安全・働きやすさに関係する意見を吸い上げる仕組みを、KCCSの技術支援・知見提供のもとオーテック様に構築していただきました。
生成AIの技術は変化が激しく、継続して新しい技術を活用できるリテラシーが必要です。今回の取り組みでは、オーテックの担当者様にチャットボットを開発していただき、生成AIの基礎や、開発ツールを習得していただきました。
開発したチャットボットを使用することで、各管理者が現場で気づく小さな改善アイデアを効率的に抽出するなど、品質や生産効率を向上させることができました。
KCCSの今後の方向性
KCCSは事業者様が自立して生成AIを活用し続けられる環境づくりをサポートし、製造業における「人手不足の課題に対する生産性向上」へ貢献してまいります。
科学技術交流財団 知識創造型交流事業について
先進的なモノづくり企業で活用が進む「IoT」「AI」の実績を踏まえつつ、愛知県内のモノづくり企業における生成AIの活用について、県内企業による事例づくりを行い、その成果をもとに、交流会を開催し、本県のモノづくりの一層の発展に貢献することを目的としています。
オーテックの概要
会社名 | 株式会社オーテック |
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所在地 | 愛知県小牧市大字大草5419-10 |
代表者 | 代表取締役社長 小川 正夫 |
事業内容 | 自動車用部品、精密機器部品の製造および切削加工 |
URL | https://e-autec.com/ |

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