フィロソフィとアメーバ経営が生み出す自律経営

2017年12月27日

京セラコミュニケーションシステム株式会社
松井 達朗

年末を迎え、皆様におかれましては慌ただしい日々をお過ごしのことと思います。今年一年KCCSのコンサルティングをご愛顧賜わりありがとうございました。

アメーバ経営は、一人ひとりの従業員が主役となって自分の仕事に創意工夫を凝らして成果をあげていく全員参加の経営です。全員が経営に参加するとは、小さな範囲であっても、仕事を進めていくうえで判断や行動のあり方に悩み・考えるという機会を従業員に与えていると言い換えることができます。採算を高めようという活動をしながら、同時に、多くの従業員が「これで本当に正しいだろうか」という疑問を持ち、考える機会を得ているのです。

フィロソフィとアメーバ経営は、表裏一体で密接不可分のものです。仕事で苦労する中でフィロソフィが生まれ、アメーバ経営の実践を通じて、さらにフィロソフィに対する反省や高次元の解釈が生まれ、さらにアメーバ経営を進化させていく。このような進化の過程を経て、現在のアメーバ経営の姿があります。

ことにあたってフィロソフィに基づく判断をしようと思えば、体を鍛えるのと同じように、反射神経で対応するような形でフィロソフィに基づく判断と行動が出てくるようにならなければなりません。そのための日々の弛まぬ訓練をアメーバ経営で実践しているのだと言えます。

日常の仕事の現場でフィロソフィに照らして考えることが習慣化していますと、大きな間違いに至る前に自制心が働きます。また、ガラス張りの経営をしていることが、ミスや不正に対する抑止力になります。考えて行動する方向が、真正面から困難に立ち向かう方向となり、困難を乗り越えようとするからこそ新たな技術や仕事の進め方が創造されてきます。

昨今、日本を代表する企業において、企業統治や法令遵守の問題が発生しています。フィロソフィとアメーバ経営の取り組みがあれば、大きな問題になる前に社員が自律的に正しい経営を求め、たとえ問題が発生したとしても、小さな問題の段階で顕在化し是正が行われていたのではないかと残念に思います。問題が起きると、その歯止めのための規制を強化することが一般的ですが、仕事に携わる人、一人ひとりの心のあり方が改まらなければ、真の問題解決にはなりません。真摯にフィロソフィを学びアメーバ経営を愚直に実践することは、正しい仕事を追求する企業風土を醸成することになると考えております。

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