遠慮はいらないが配慮はいる(言葉の伝え方を考える)

2017年09月29日

京セラコミュニケーションシステム株式会社
加藤 孝信

私共の部門では、主にアメーバ経営を導入された企業に対して「考え方」をベースに経営幹部教育やリーダー教育、そして新入社員教育と色々な階層に対する教育事業を担わせていただいております。

今回は、ある製造派遣会社における事例からご紹介します。経営幹部を対象にした研修の中で、部下や他部門へのコミュニケーションが図れていない幹部に対して、社長は「遠慮はいらないが、配慮はいる」とおっしゃいました。その言葉に私はとても共感し、改めて「配慮」とは何かを考えてみました。

例えば、1つに「言葉遣い」があります。過去に私自身の言い方が悪く、相手の気持ちを損ねてしまった失敗経験があります。「何故あの時、こんな言い方をしてしまったのだろう」と後悔をしても、あとの祭りです。相手の立場になって考えて言葉を発すれば自ずと、「どのように言われれば、この人のために頑張ろう」と思えるのかが分かるはずです。

思い返すと、入社間もない頃に、尊敬している上司から声をかけてもらえるといつも元気と勇気をいただいた経験があります。まだ人間的にも十分に成長しておらず、若輩者であった私に「配慮」して導いていただいていたと感謝の思いが湧いてきます。

言葉というものは、伝え方により、人を助ける道具にもなれば、人を傷つける道具にもなるものです。コミュニケーションの目的は、互いの人間関係を良くし、心と心で結ばれた信頼関係を築いていくことにあると考えています。感謝の気持ちは言葉にしてこそ、相手に伝わるものです。また、人との出逢いこそ、人生を豊かにしていくものです。

常に人との出逢いに感謝し、コミュニケーションを図り、より良い人間関係を築き、そして信頼関係へと高めていけるように今後も精進して参りたいと考えています。

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