2016年10月17日

京セラコミュニケーションシステム株式会社
細谷 是晴

仕事柄、お客様の責任者クラスの皆さんや、現場の一従業員の皆様に至るまで「モチベーションをあげるにはどうしたら良いのでしょう」と良く聞かれます。これは、責任者クラスであれば、部下のモチベーションであったり、一従業員の場合は、自分自身のことだったりします。

私は、このモチベーションというものは「他人に上げてもらうものでも、他人に下げられるものでもない」「自分自身でコントロールするもの(する努力をするもの)」であると伝えていますし、自分自身もそのように実践しています。自分の気持ちをコントロールする際に、他人に原因と改善を求める、いわゆる他責にしたり、他人に変わることを求めているような人は、特に悩まれている方が多いように思います。

では、どうしたら自分自身でコントロールできるのか?ですが、特に仕事のシチュエーションで言えば、人には、「低次元の欲求」と「高次元の欲求」があり、「高次元の欲求」をいかに自分の中に、組織の中に、作れるかでモチベーションを高め、自己成長を促す上で有効であると考えます。

「低次元の欲求」とは、それが充足されないと不満を感じるが、充足されたとしても満足になるわけではないという特性があるようです。例えば、昇給・昇格、作業条件の改善、経営方針が明確になる、人間関係が良好になる、といったものだそうです。皆さんどうでしょう。私もこれは充足されたとしても満足になるわけではないと感じる方です。

では「高次元な欲求」とは、それが充足されないからといって不満を生まないが、充足されると大きな満足を得る欲求という特性があるようです。例えば、仕事で称賛される、達成する、承認されること(他人に認められる)、仕事を任される(責任をもたされる)、自身の成長を実感する(能力の向上)といったものだそうです。皆さんどうでしょう。私もこれは充足されると満足が得られると感じます。

つまり、高次元の欲求を自身が追い求めることが自身のモチベーションを高めることに繋がっているということを「知る・自覚をする」ということが大切ですし、それらを支援する、称賛する、そういった組織文化の醸成を意図して行うことが、常に高いモチベーションで仕事をすることに繋がると思います。

モチベーションの高い方は、高い次元の欲求を持ってお仕事をされている方が大半ではないかと思います。皆さんの組織、皆さん自身、皆さんの部下もモチベーションを高める努力をされてみてはいかがでしょうか。

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