「伝える努力」をすることの重要性について
アメーバ経営を実践されている企業様では、毎月経営会議を実施されていると思います。前月の実績採算や当月の予定採算、年度計画に対しての見通しやアクションプランの報告をリーダーが行い、経営トップをはじめとした出席者からアドバイスや指導がなされます。経営会議は経営トップにとって経営状況を把握する場にとどまらず、トップ方針の周知徹底を図り、経営者のマインドをもったリーダーを育成する場として運営します。リーダーにとっても単に採算数値の報告をするだけではなく、成果や課題、当月の予定達成に向けたアクションプランを正しく経営トップに理解いただく場であるといえます。
この経営会議で「発表がポイントをついておらず、結局何を伝えたかったのか記憶に残らない」「持ち時間を過ぎても延々と発表しており、聞く側が疲弊してしまう」といった場面に遭遇する経験はありませんでしょうか。それは伝える側が伝える努力をしていないのではないでしょうか。
私共は企業様の経営会議に出席させていただくケースがありますが、その際は採算数字だけではなく、リーダーの発表が聞く側にとって分かりやすく伝えようとされているか、という点についても着目しています。経営トップにとっては部門の経営状況を正しく把握する月に一度の場ですし、リーダーにとっても部門経営の成果や目標を正しくトップに理解いただく場であり、その発表が分かりにくく聞き苦しいものでは、会議が有意義な場として機能しているとはいえません。
経営会議での発表内容が分かりにくいということは、普段の職場でのリーダーとメンバーとのコミュニケーションにおいても、メンバーへ本来伝えなければならないことが正しく伝わっておらず現場の力が十分に引き出せていない可能性があります。その為、経営会議でのリーダーの発表において報告内容が整理され、定められた時間で分かりやすく伝える努力をされているかについて着目いただくことは重要であると考えます。
相手に自身の思いを正しく伝え、さらに理解してもらうことは簡単ではありません。だからこそ、伝える側は正しく伝える努力をすることが大事だと思います。以下に、アメーバ経営導入企業様において、相手に正しく伝えるための努力をされている事例を一部ではありますがご紹介します。
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①経営会議の開会挨拶において、出席者に伝える内容を予め紙面で文章にまとめ発表している。さらに議事録に紙面を同封し、出席者に回付する場合もある。
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②月初の朝礼で時事や社内で起こったこと、社長が感じている課題や思いなどを社長通信として文章でまとめ社員の前で発表されている。
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③日々の朝礼において、当番制で社員がフィロソフィを輪読し、自分の過去の反省やこれからの思いを発表する。「頑張ります」と一言で終わるのではなく、これまでの体験や考え、行動などを振り返るとともに今後どうしていくのか、思いを纏め伝える。外国人実習生も当番で順番が回ってくる為、準備をし、発表することで日本語が上手になったとのこと。
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④コンパの決意発表者をあらかじめ指名し、指名されたメンバーは内容をまとめた上で発表する。簡潔に伝えたいことを整理し、無駄なく伝える訓練になる。など。
御社におかれても、経営会議やその他の会議、日々のコミュニケーションなどで社員同士が正しく伝える努力がなされているかについて、これまで以上に注意してみられてはいかがでしょうか。改善課題も発見できるのではないかと思います。
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