寿スピリッツ株式会社経営理念浸透コンサルティング

経営理念を全社一丸となって徹底実践、かつての赤字体質から超優良企業に。 「経営理念が実践されれば会社は変わる」

そう話すのは、洋菓子・和菓子の製造販売を主に、北海道の「小樽洋菓子舗ルタオ」をはじめ、地域性と専門店性を追求したショップブランドを構築・展開する「寿スピリッツ株式会社」の代表取締役社長 河越 晴皓氏。
寿スピリッツは現在、全国17社、従業員数約800名の規模でグループ経営を展開し急成長を続けている。
以前経験した赤字脱却のきっかけとなったのは「アメーバ経営」との出会い。「アメーバ経営」と「経営理念浸透コンサルティング」の導入により「理念手帳」を作成、活用した。
その後、業績は飛躍的に向上。当時の心情や経緯、その成果を伺った。

寿スピリッツ株式会社
代表取締役社長
河越 晴皓 氏

経営理念の明文化が本気の組織には必要

「社員はがんばっていますが、経営がうまくいっていないという話をしたら、それは違う、社員はがんばっていませんといわれ、ハッとしたのです」河越氏は、赤字が続いていた2001年当時を振り返る。京セラの「アメーバ経営」を実践する中で、社員に対する期待が足りない自分が悪いのだと気付いたという。
「社員はみんな、努力をしていないわけではない。でも結果的にうまくいかないのは、何かが足りないということです。その時に、何よりも私にとって重要な役割は社員を本気にさせることなのだと気付きました」(河越氏)
創業当初から寿スピリッツには『喜びを創り喜びを提供する』という経営理念がある。
「しかし、その理念を実践できていなかった。理念を伝えきれず、浸透が不十分だったのです。まずは社員一人ひとりが、自分で理解して実践し成果を出すこと。これを全社一丸となり徹底していこうということで、より多くの従業員と接する機会を増やしました」(河越氏)

さらに、経営理念を浸透させていくためには、経営理念を紐解く説明書が必要と京セラコミュニケーションシステム(KCCS)のコンサルタントの提案を受け、2002年1月に「理念手帳」プロジェクトチームを結成。11名のスタッフが約1年の歳月をかけ取り組み、100項目の解説文により明文化、寿スピリッツグループ各社に導入された。
理念手帳の導入直後は、従来とは違うやり方に反発して会社を去っていく社員もいた。
しかし翌年から黒字転換、業績はみるみる向上していった。

寿スピリッツグループの経営理念手帳「こづち」

"熱狂的ファンづくり"で大きく成長

1996年、北海道の廃業した会社を引き受けた。それが寿スピリッツグループのケイシイシイ。今では、年間300万個の販売数を誇る洋菓子「ドゥーブルフロマージュ」をはじめとする商品でグループの売り上げに大きく貢献する「ルタオ」も設立当時は3年間赤字が続いたという。
「設立当時は、多額の損をつくりました。グループの経営会議の中でも辞めてしまえと言われていたくらいです。元々やってきたことも、新しくはじめたことも、何をやってもだめでした。経営理念を実践できていなかったから。そこで熱狂的ファンづくりをしようとみんなに言いました。仲間、お客様の中で1人"熱狂的ファンをつくる"。私たちルタオ、ルタオの熱狂的ファン、ルタオを知っている人、ルタオを知らない人の4種類しかない。熱狂的ファンは知っている人をファンにしてくれるし、知らない人に教えてくれる。熱狂的ファンが営業をしてくれるのです。

社員も一緒です。1人熱狂的ファンにするんだという意識でみんなと関わっていくとこの人のためにと、自然と集団がからみあっていくんです。
それを社長である私から新入社員までがやっていくことが、私たちの仕事だと。これが喜びをつくり喜びを提供することだと、経営理念の実践手段を示しました。
みんな何がいいかはわかっています。ただ何をしたらよいか、何を高めていくか、何を達成していくかという置き換えがないと実践することができないのです」(河越氏)
経営理念を"熱狂的ファンづくり"に置き換え、日々1人ずつ全社員が実践する。そのためには、どうすれば良いかを社員一人ひとりが考え、知恵を絞り、創意工夫する。
経営理念の置き換えによる成功の経験から「理念手帳」をつくる必要性も理解していたようだ。しかし、「理念手帳」をつくり明確化するだけでは実践はできない。どのように活用し、どのように教育していくかが重要になる。

経営理念をどうやって活用し教育するか

どんな会社にも経営理念はある。明文化した方が良いが、明文化しているだけでは足りない。その解説が足りない。解説があっても、置いてあるだけでは意味がない。どうやったらそれを実践につなげられるのか。そのためには、どのように活用し、どのような教育を行うかが重要になる。
寿スピリッツでは、朝礼や会議などの機会に社員が自分の考えや行動と照らし合わせ発表していった。

「当初は、そんな意味じゃない、そんな程度ではだめだと言っていたんです。でも、なかなか浸透しなかった。日頃の仕事ぶりは、お客様がいなかったらその場で注意した方が良いと思いますが、朝一番や昼など区切りのときは最高の気持ちでスタートしなくてはいけないなと思ったんです。プラス意識でと考え、変なことを言っているなと思っても誉めようと思ったんです。やり方を変えたんです」(河越氏)

同時に浸透会という解説会もはじめた。まず実践することが大事で、意味がわかると、発表する人も発表したくなり、自分に言わせて欲しいと変わったという。
「無闇に叱られているのではないという意識のもとに聞いているようになりました。私たちのためになることを言ってくれているとなったのです。そういう聞き手の変化もあったのです」(河越氏)
さらに、寿スピリッツの経営理念教育は、採用活動のときからはじまっているという。社長自ら理念手帳を手に会社説明会を行う。
「採用活動で一番重要なのは会社説明会だと思います。そこで経営理念とか方針をしっかりと伝えて、それに合う人が来てくれれば良いのです」(河越氏)

次に大事にするのが第一次面接だという。
「会社説明会の時点で、絶対に来ていただきたい"S"クラスの方は、ほぼわかりますから、どうやって入社してくれるかという交渉になります。第一次面接では、新しい"S"クラスの方の発見と、社員にも入ってもらうことで現場の目で見るようにしています」(河越氏)
そうして内定した学生に対しては、4月1日から経営理念を実践する社員として活躍してもらうために、1年前から内定者研修を行う。
「理念手帳を導入する前は、採用に力を入れていませんでした。来る人拒まず。意識がなかったんです。しかしパワーを持った人の集団にするためには、素晴らしい人をいかに採用するかが、大変重要だということがわかりました。だからこそ、採用活動と教育には力を入れています」(河越氏)

社員の経営理念の実践こそが会社を変える

「理念手帳」活用方法の1つを「ルタオ」千歳店の朝礼で見させていただいた。
朝礼では売り上げ目標と達成率を一人ひとり発表していく。目標を達成すると拍手が沸き起こる。全員の発表が終わると一人の社員が前に出て理念手帳を目の前に掲げる。100項目の解説文の中からひとつを選び大きな声で読む。

続けて、自分の考えと現場の実情と自分が目指す未来とを照らし合わせた発表を行い、上司がコメントする。
朝礼後に発表をした女性が、入社8ヵ月目の新入社員だと聞いて驚いた。
「大切なことは理念と向き合って、いかに実践していくかです。いい言葉ばかり並べるのが理念ではないと思います。理念を実践し、何度も実践を重ねて成果に結びつける。それこそが重要だと考えています」(河越氏)
そういう考えのもとにつくられた理念手帳だからこそ、新入社員も理念と向き合い自分の経験を照らし合わせ、堂々と発表できるのだろう。
今後は、このグループ共通の理念をさらに浸透し、実践度合いのレベルを向上させていきたいという。

2011年03月17日

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