第23回 図書館総合展2021_ONLINE_plus|ICT・AIを活用した図書館ソリューションのご紹介、「図書館×DX=新しい図書館のカタチ」をテーマにフォーラムを開催

2021年12月22日

京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、2021年11月1日(月)~11月30日(火)の1カ月間、Webサイトと小会場群(サテライト会場)をつなぐハイブリッド形式で開催された「第23回 図書館総合展2021_ONLINE_plus」に出展しました。
図書館総合展は、1999年の初開催以来23回を数える図書館・読書・学習・研究環境に関する最新技術と知見が一同に会する図書館業界最大のコンベンションです。
初のオンライン開催となった昨年に引き続き、本年度は各図書館・企業のオンライン出展・講演と、期間中に各地で小規模なリアル展示会や図書館見学会を同時に開催するハイブリッド形式で開催されました。

オンラインブース画面

展示|ICT・AIを活用した図書館ソリューションのご紹介

オンラインブースでは、「つながる・ひろがる・みつかる ~みんなのそばに図書館を~」をテーマに、ICT・AIを活用したさまざまな図書館ソリューションをご紹介しました。

出展製品・サービス

フォーラム|「図書館×DX=新しい図書館のカタチ」と題して4つのフォーラムを開催

フォーラム1 基調講演|本は読者に届いているのだろうか?~「一万円選書」の目指すもの~

基調講演

講演タイトル
本は読者に届いているのだろうか?~「一万円選書」の目指すもの~
講演者
有限会社いわた書店 代表取締役 岩田 徹 氏

北海道の小さな町の小さな本屋さんとしての生き残りをかけた策として、お客様との対話を通じてお客様の置かれた状況や心情にあった本を丁寧に選んで届ける「一万円選書」というユニークな取り組みを始めた有限会社いわた書店の岩田 徹 氏をお招きし、取り組み開始から7年という月日の中で見えてきた「選書」の意義や、これからの「本屋」や「図書館」はどうあるべきか?について講演していただきました。

KCCS講演

講演タイトル
選書で図書館のカタチが変わる(AIによる選書支援の可能性)
講演者
ICT事業本部 文教医療ソリューション事業部 事業部長 長野 伸幸

公共図書館・大学図書館司書の重要な業務である「選書」について、デジタルマーケティングにおけるレコメンド機能(おすすめ機能)との違いとその意義を考察し、システムを活用した新しい支援のカタチとして、「選書」業務へのAI活用の可能性をご紹介しました。

フォーラム2 基調講演|デジタルアーカイブと図書館システムの未来

基調講演

講演タイトル
デジタルアーカイブと図書館システムの未来
講演者
慶應義塾大学 文学部 図書館・情報学専攻 准教授 福島 幸宏 氏

資料をインターネット上で公開するデジタルアーカイブは、歴史的資料を保管する意味だけではなく各図書館や大学・研究・教育機関が所有する特色のある蔵書を一般に紹介する情報公開の手法として注目されています。デジタルアーカイブについての基本的な考え方とともに、今後の図書館システムとデジタルアーカイブの関係について講演していただきました。

KCCS講演

講演タイトル
デジタルアーカイブの活用
講演者
ICT事業本部 文教医療ソリューション事業部 文教医療営業部 シニアエキスパート 平手 康裕

講演では、それぞれの図書館や大学・研究・教育機関の専門性が高く、特色のある蔵書をどうやって永続的に読むことができるデータとして安全にアーカイブ(保管・保存)していくか、デジタルアーカイブ構築のステップをご紹介しました。また「一元化」をキーワードに、図書館システムとデジタルアーカイブが融合した未来の図書館の姿についてご紹介しました。

フォーラム3 基調講演|音声で広がる図書館の未来

基調講演

講演タイトル
音声で広がる図書館の未来
講演者
株式会社オトバンク 代表取締役社長 久保田 裕也 氏

日本最大級のオーディオブック配信サービスを手掛ける株式会社オトバンク 代表取締役社長 久保田 裕也 氏に、ナレーターや声優が音読するオーディオブックの魅力や可能性、KCCSが提供する公共図書館システム「ELCIELO」との連携を通じて公共図書館へのサービス提供をはじめた理由や今後への期待について講演していただきました。

KCCS講演

講演タイトル
電子書籍における「オーディオブック」のこれから
講演者
ICT事業本部 文教医療ソリューション事業部 文教医療営業部 関西営業課 課長 田中 翼

KCCSが公共図書館システム「ELCIELO」を通じて提供するオーディオブック配信サービスについて、具体的なサービス内容やユーザー利用状況、今後の展望についてご紹介しました。また「SDGs」「読書バリアフリー法」などの観点から公共図書館が電子書籍やオーディオブックを導入する意義についてご紹介しました。

フォーラム4 KCCS講演|「SHELF EYE」AI蔵書管理サポートサービス(AIによる蔵書管理、利用者サービスの変革)

KCCS講演

講演タイトル
「SHELF EYE」AI蔵書管理サポートサービス(AIによる蔵書管理、利用者サービスの変革)
講演者
ICT事業本部 文教医療ソリューション事業部 事業部長 長野 伸幸

フォーラムのテーマ「図書館×DX=新しい図書館のカタチ」を紐解き、IT化(業務効率化)とDXの違いから、図書館業務にDXを掛け合わせるとこれまでの業務がどのように変革されるか、新しい図書館のカタチについて考察、議論しました。
またKCCSが提供するAI蔵書管理サポートサービス「SHELF EYE」を例に、AIを活用して図書館の蔵書点検、書架点検業務を変革することが、副産物として蓄積される背表紙画像データを活用した「仮想本棚」機能という新しい図書館サービスへ発展するDXの例をご紹介しました。

ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

KCCSは今後も公共図書館のDX推進を支援し、図書館運営の負担軽減、楽しくより快適な図書館利用に役立つ製品・サービスを提供してまいります。

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