2016年04月26日

京セラコミュニケーションシステム株式会社
山田 篤

世の中を騒がせた2000年問題から16年が経過しました。当時、基幹システムの見直しを実施された企業様では、システムの老朽化が進み、システムの見直しを検討されている企業様もおられることと思います。今回は、基幹システムを構築する上で大切なことを考えてみたいと思います。

基幹システムに求められる要件として、「ユーザビリティや機能の強化」、「業務の効率化」、「ビジネス拡大に伴う機能強化」など『使い勝手の向上』を目的としたものをよくお伺いします。もちろん業務の効率化は大切なことですが、これら使い勝手の向上を設計思想のスキームとすると、「使い勝手、オペレーション効率といった現場の要件を満たすこと」に重きをおいた基幹システムとなることがあります。この結果として、「会社を運営していくうえで必要な経営情報」が把握できない、もしくは把握しにくい基幹システムになってしまうと問題です。

日本航空様の再建においては、情報システムの一部として、ERP(統合基幹情報システム)「The Amoeba」を活用いただき、1便ごとの収支管理の把握とフライト翌日における路線収支の算出が可能となりました。

このように、使い勝手とともに必要な経営情報の把握という観点から、私達が考えるアメーバ経営が基幹システムに求める要件は以下の通りです。

① タイムリーな実績把握と現場へのフィードバック
日々処理される各種の実績(稼ぎ、経費、時間)がタイムリーにフィードバック(実績日報など)されるシステム。

② 管理会計と財務会計の整合性
管理会計の情報は経営トップにとって会社経営を進めていくうえで信用に足るものであるべく、採算表は財務会計との整合性を常に保たれているシステム。

③ 実績・残高の管理による一貫性をもった情報管理
企業として健全経営を推進していく上では常に基幹システムから提供される経営情報が正しい状態で管理されていることが保証されているシステム。

④ ダブルチェック・1対1対応の原則に則ったオペレーション
日々の業務の中でダブルチェックや1対1対応の原則の考え方が実践されるようなオペレーションを支援するシステム。

⑤ 変化に柔軟であること
市場の変化に合わせて、経営戦略を反映した組織編制の変更に柔軟に対応できるシステム。

つまり、「会社の経営判断に必要な経営情報がタイムリーかつ正確に把握できること」が最も大切な要件なのです。

基幹システム構築にあたり特に留意していただきたいことは、「経営トップのシステム導入への関与」です。基幹システムを構築していく中で現場の要求、意見を要件に取り込むことが多く見受けられます。そのような場合、往々にして、当初の基幹システム構築の目的(正確な経営情報をタイムリーに把握する)から外れる、想定より工数が多くかかり予算を超える、オーバースペックになって使われない機能が多くある、スケジュール通りにカットオーバーできない、などという事象が発生します。経営トップが定期的に状況の確認、現場の要求に対する対応方法の判断を行い、このような事象を回避することが必要です。

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