2015年05月21日

京セラコミュニケーションシステム株式会社
一ノ瀬 雄介

アメーバ経営の導入をご支援させていただく中で気付いたことですが、策定した計画を計画通りに実行・達成できない企業様には共通する点があります。それは、トップと社員、社員間など相互に信頼関係が薄いことです。トップは社員に任せられず、社員は会社・トップに不満があり、部門を超えては自部門のことを理解してくれないと嘆き、それぞれが相手を信頼していない状況です。こうした状況が文化として定着している企業様では、採算を向上しようとさまざまな対策を考えても、実行段階で協力して進めることができないため、上手くいかないケースが多々あります。

では、こうした状況を打破するためにはどういったことが必要なのでしょうか。それは、根気強く対話を続けることです。普段から対話する機会が少なく、想像で物事を考えていると、誤解がさらに誤解を呼ぶという負のスパイラルに陥ります。こうしたことを防ぐためには、先ずはトップと部門長とが面と向かって、お互いの話を聞く機会を意識的に設けることです。そうすることで、相手が何を考えているのか見えてきますし、理解しようと取り組むようになり、経営会議や朝礼などでは、普段では中々聞かれない声も聞こえるようになってきます。こうした対話を部門長から末端にまで広げていき、全体でベクトルを合せていきます。

ここで大事なことは継続して実施することです。一度実施したとしても、短期的には成果が表れません。継続的に根気強く実施していくことで、信頼関係のベースが生まれてきます。こうした信頼関係のベースが生まれて初めて、年間計画や月次予定の達成に向けて一致団結できるのではないでしょうか。私自身コンサルティングの現場にて肌でそのことを感じています。大小あるかと思いますが、同じようなお悩みをお持ちの企業様はご参考にしていただければと思います。

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