2014年08月09日

京セラコミュニケーションシステム株式会社
松永 一博

京セラグループでは、設立当初から仲間意識を高め、お互いの信頼関係を築くための重要な場として職場の飲み会である「コンパ」を実施しています。日々の業務では高い目標に向かって、すべての社員が自分の役割、責任を果たすという緊張感の中で仕事をしていますので、仕事を業務としてしか考えられなくなると、ストレスがたまり、モチベーションが低下してしまいます。コンパによって「皆のために頑張ろう」、「目標を達成して皆で喜びたい」という仲間意識や一体感を感じることができ、目標に向かって挑戦するモチベーションを養うことができています。

コンパの語源はドイツ語のコンパニーだと言われており、もともとは学生の仲間意識を高める集まりをコンパといったことが始まりのようです。先日も我が部門でも幹部が集まって会議を実施した際にコンパを実施しましたが、長年同じビジョンを共有している仲間でのコンパは、「自分一人ではない、皆とこの事業を成長・発展させたい」という思いを強くすると同時に、英気を養い、明日の活力が得られる絶好の場になりました。

一方で、当然のことながらコンパは実施していればよいというものではないと思います。酒席とは言え、基本はコミュニケーションですから相手の言うことをよく聞き、「そういう考えだったのか」とか「そのようなことで悩んでいたのか」など、相手の気持ちを感じ取れる深いコミュニケーションをとるようにしなければ仲間意識を高めることはできないと思います。一方的に価値観を押し付けるようなやり方は、かえって苦痛なコンパになってしまい逆効果になりかねません。苦痛と感じるか、コンパはいいなぁと感じるかは、仲間という意識が強いか弱いかの差ではないかと思います。

「酒は百薬の長、されど万病の元」と言われます。良いからと言って度が過ぎてはいけないということでしょうが、コンパを憂さ晴らしや教育の場などと勘違いしてしまうと、かえって信頼関係を壊してしまうこともあるのではないでしょうか。ここ一番の重要な場面こそ信頼関係がものを言います。ぜひ定期的なコンパの実施をお勧めします。

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