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2007年6月27日、KCCSの新しいデータセンターである「東京第2データセンター」が東京都江東区にオープンした。KCCSがKDDI株式会社(以下 KDDI)ととも、1999年に設立した「京都データセンター」と、さまざまな企業の拠点が集まる東京都港区の「東京第1データセンター」と合わせて3拠点で展開することとなったKCCSのデータセンター事業。東京第2データセンターでは、新しい技術を活かしたファシリティを備え、従来のハウジング/ホスティングに加えて運用サービス面での強化を図るという。そのコンセプトと特長について、KCCS プラットフォーム事業本部のデータセンター事業部長である秋枝 正治、および同事業本部の企画課長である川合 直樹に話を聞いた。
高信頼の“キャリアグレード”サービスを幅広い顧客に提供する
昨今、IT人材獲得の問題などを背景に、ITサービスのアウトソーシングが企業の課題となる中で、企業のデータやコンテンツ、あるいはビジネスの仕組みそのものを預かるデータセンターの役割が大きく変わろうとしている。データセンターは、もともと企業の電子メールやグループウェア、ホームページのコンテンツといった簡単なアプリケーションやインフラを預かるサービスとして登場した。ところが今や、「お客様のビジネスそのものを預かる」場所として、アプリケーション、ネットワークインフラ、そして運用を総合的に高いレベ
こうした中、KCCSのデータセンター事業の3つ目の拠点である東京第2データセンターが2007年6月27日に誕生した。東京都江東区というロケーションは、新たなビジネス拠点として再開発が進み、IT関連企業も数多く集まり、活気あふれる地域となっている。ネットワーク環境が整備されており、物理的なアクセスなどの利便性も高い。また、高度な耐震性を確保したファシリティや、新型のセキュリティシステムを備えた信頼度の高いデータセンターであることも重要なポイントだ。

もちろんそこまでは「データセンターとしては当たり前」と思われるかもしれない。しかし、東京第2データセンターの最大の特長は、インフラ構築および運用サービス面における選択肢の豊富さなのである。データセンター事業部長である秋枝 正治は次のように話す。

プラットフォーム事業本部
データセンター事業部長
秋枝 正治
「KCCSのデータセンター事業のポイントは、お客様のサーバを単にお預かりするだけのコロケーションサービスというよりも、時代の先端を行く設備と高い技術力をベースにお客様のビジネス規模やニーズに適したインフラ構築や運用を行っていくというスタイルであるということです」(秋枝)
もともとKCCSのデータセンターは、 KDDIのビジネスを支えるインフラ基盤として1999年に誕生した。顧客の厳しい要件に応え、「キャリアグレード」と呼ばれる信頼度の高いサービスを提供してきたことが強みとなり、それ以来、主なユーザはコンテンツプロバイダを中心とする、インターネットを介してビジネスを展開する企業であった。
ところが、Web2.0や個人情報保護などといったトレンドを受け、近年はコンテンツプロバイダに限らず幅広い分野の企業がデータセンターやアウトソーシングを積極的に活用している。そこでKCCSでは、これまで提供してきたインフラ構築サービスやパッケージプランを全面的に見直し、より多くのユーザに満足してもらえるような開発・運用サービスを提供し始めたのだ。3拠点のデータセンターの中で、特にその先駆け的な存在となるのが、この東京第2データセンターなのである。
「今までキャリア様やコンテンツプロバイダ様のサービスを絶対に止めない、ということがKCCSの最大のミッションでした。そのため、まるで“生き物”を扱うかのように、メンテナンスも高い頻度できめ細かく行ってきました。そうした厳しい技術要件への対応を続けることによって、KCCSは競争力を確保してきました」(秋枝)
今回、KCCSがメニューを整理したというのはまさにその部分だ。同社がデータセンター事業をスタートして以来、インフラ構築におけるいわばコンサルティング的な部分にはじまり、実際の運用保守に至るまで高いレベルの要求に対応してきた。その事業モデルは3拠点とも同じであるが、東京第2データセンターでは、メニューをより細分化・体系化することによって、幅広い企業に対して、より明確に選択肢を提示することが可能となった。また、メニューを標準化することによって、バラつきのない高いクオリティを保障し、提案や構築のスピードも今まで以上に高めることができるという。
よりきめ細かく、お客様のニーズに対応する 東京第2データセンターのカスタマイズプラン

プラットフォーム事業本部
企画課長
川合 直樹
東京第2データセンターのもう一つの特長は、先述のメニューの細分化をベースにした「カスタマイズプラン」の充実である。プラットフォーム事業本部の企画課長である川合 直樹は、「お客様のニーズは実に多様化してきている」と話す。企業が新しくシステムを構築し、サービスを提供するという場合には、ネットワークやサーバを含めたITインフラの設計が必要となる。しかし、それは高度な技術力を有した専門家がいないと難しい部分でもある。一方KCCSにはこれまで数百社規模のシステムを預かって運用してきた実績があり、さまざまな事例をノウハウとして蓄積している。そのためKCCSには、多様化する顧客ニーズに対応し、サービス内容をカスタマイズできる素地があるという。
「お客様が新しいサービスを始められる際に、例えばどのくらいの規模で始めるべきなのか、あるいはどのようなネットワーク構成でいくのがよいのか。まずはこうしたところからご相談していただきたいのです。お客様のご要望をうかがった上で、コストパフォーマンス、サービス、データベース、負荷分散のあり方などを検討し、需要予測などと照らし合わせながらお客様にとってより良い構成を提案していくことが可能となっています」(川合)
一般的なホスティングサービスでは、障害が起きた場合、顧客への通知もしくは代行による一次復旧といった限定されたサービスしか行わないことが多い。しかしKCCSは監視や障害対応についても、カスタマイズプランによって一次復旧から一歩踏み込んだ詳細原因調査、あるいは二次復旧や恒久対策まで実施・提案することが可能となっている。従来のホスティングの領域を超え、企業の状況に合わせてフレキシブルに提供できるというのが、東京第2データセンターの特色なのである。
今後の展望:お客様にとって適したサポートを
今後の展望としては、オプションサービスとして「共用ロードバランサ(アプリケーションスイッチ)」の提供や、運用状況の「可視化」 も目指している。いずれも、「お客様にとって適したサイジングでインフラ構築を目指す」というコンセプトに基づいた発想だ。
秋枝は、「将来的に、仮想化によるストレージ共有の技術を使えば、個々のお客様に対して必要な時に必要なリソースを提供することも可能になる」という。川合も、「ハードの性能が非常によくなっているのに、十分に使いきれていないところもある。状況に応じて効率的に負荷分散できるような仕組みを目指していきたい」と話す。また将来的には3拠点の管理を一元化することによってKCCS側のサポート作業を効率化し、その効果をコストに反映させていきたいという。運用面なども含め、すべての面において、顧客にとってのムダを省くためのカスタマイズであり、最適化を目指す姿勢がうかがえる。
システムマネジメントの面では、KCCSのアプリケーションマネジメントとシステムマネジメントを連携させて、より上位レイヤーにおいてもサポートしていくという計画もある。「現状では、インフラやOSの障害対応に関しては、24時間365日サポートが実現しています。今後はさらに、サーバソフトやミドルウェア、データベースなどの構築と運用サポートも進めていきたいですね」(川合)(注:いくつかのサービスについてはすで提供を開始している)
このように、新しく誕生した東京第2データセンターをベースに、よりきめ細かな対応を提供するアウトソーシングサービスがスタートした。KCCSは8年間の実績とノウハウを元に、データセンターとして新たな付加価値を提供していくことになる。
東京第2データセンター概要