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グリーンオフィス ID管理システム

顧客との接点として企業から公共機関まで広く利用されているコールセンター。400万人の会員を擁する「進研ゼミ」のコールセンター運営で培ったノウハウをもとに、幅広い分野のクライアント企業にアウトソーシングサービスを提供しているのが、株式会社テレマーケティングジャパン(以下、TMJ)だ。同社は、今回グループウェアとメールシステムを刷新し、メールシステムにはクラウドサービスを代表する「Google Apps™」の「Gmail™」を採用。KCCSのID管理システム「GreenOffice Directory
」でグループウェアも含めたID連携を行い、セキュリティと利便性を向上させながらリモートアクセスも含めて利用できるようにしている。
保険業や金融業、情報・通信業などさまざまな業種での問い合わせ窓口から、新規顧客獲得や既存顧客の売上拡大まで、顧客接点となるコールセンターは、企業にとって極めて重要な役割を果たしている。

株式会社テレマーケティング ジャパン
CC統括本部
基盤構築部 構築運用課
松元 隆氏
TMJは1992年、会員400万人を擁する株式会社ベネッセコーポレーション「進研ゼミ」のインハウスコールセンターが、独立分社化する形で誕生した。
「進研ゼミ」のコールセンター運営を支えてきたノウハウを活かし、コンタクトセンター運営事業や企業の事務業務を効率化するバックオフィス事業を展開。外資系企業や、高い水準での品質管理を期待する金融機関などから高く評価され、順調に成長を続けている。
「2009年度の売上は230億円近くになり、金融、通信、製造、公共機関など250社あまりのクライアント事業に貢献しています。創業時からの『クライアントの事業やその顧客を自社の事業や顧客と想って、真摯に顧客満足を追求し、同時に高い生産性を実現してクライアントの事業の成長に貢献する』という姿勢のもとに、事業を続けています」とテレマーケティング ジャパン CC統括本部 基盤構築部 構築運用課 松元 隆氏は語る。
これまでTMJでは、クライアント企業とのやり取りや社員同士のコミュニケーションのためにグループウェアとメールシステムを自社で構築、社内で運用してきた。しかしハードウエアが老朽化して障害が起こりやすくなったり、復旧に時間を要するなどの問題が発生するとともに、セキュリティ強化の必要性も高まっていた。

株式会社テレマーケティング ジャパン
CC統括本部
基盤構築部 構築運用課
川田 慎人氏
また、グループウェアは、社員からレスポンスの遅さ、情報検索のしにくさなど、使い勝手の悪さを指摘されており、さらに、携帯電話から利用できないことから、モバイル環境の整備も課題となっていた。
これらの課題を解決するために、TMJではグループウェアとメールシステムをモバイルアクセスが可能なWebブラウザベースのシステムへ刷新することを決定。検討を重ねた結果、メールシステムはグーグル株式会社の提供するメールサービス「Gmail™」を導入することにした。
「メールはビジネス上極めて重要なツールで、クライアント企業とのやり取りに頻繁に使われています。特に、個人情報を含むデータのやり取りにおいては、絶対に情報が漏えいしないような仕組みにしなければなりません。そこでデータセンターの設備が堅牢で、セキュリティ面でも優れたGmail™であれば、安心して使えると判断しました」とテレマーケティング ジャパン CC統括本部 基盤構築部 構築運用課 川田 慎人氏は語る。
加えて、メール保存容量が25GBと大きく、セキュリティとコンプライアンスの機能を提供するサービスの追加でメールアーカイブとウイルスチェックができることもGmail™を選んだ理由だった。
TMJではグループウェアの刷新、メールシステムの切り替え、モバイルアクセス、ID連携の4つの柱で、インテグレータ各社へ新システムに対する提案を求めた。その中で唯一、ID連携で特別な開発を必要とせず社内環境と接続できる内容の提案を行ってきたのがKCCSだった。「人材管理システムに人材情報データベースがあり、そこに社員のすべての情報が入っています。そこから、IDに必要な情報を抜き出して、各システムと連携させます。KCCSのID管理システム『GreenOffice Directory』はその連携が非常に容易であることから、KCCSに決めました」(松元氏)。
一方、KCCSでは顧客企業へのGmail™導入が初めてということもあり、情報の収集から始まりそれをもとにして導入作業を行った。

ソリューション事業本部
西日本ソリューションビジネス事業部
事業部長
谷口 直樹
「ID管理では当初人材情報データベースからはグループウェアのIDをメンテナンスし、Gmail™のIDは将来的な取り組みとし、今回の要件範囲外でした。しかし、せっかく『GreenOffice Directory』を導入するのであれば導入ステップを2つに分けず、今回の導入でグループウェアもメールもIDを一元的に管理することを提案し、その提案をご採択いただきました」と京セラコミュニケーションシステム ソリューション事業本部 西日本ソリューションビジネス事業部 事業部長 谷口 直樹は語る。
これによってTMJの社員はGmail™のIDを意識せず、WindowsのログインIDとパスワードで、グループウェアとメールを使えるようになる。
「導入過程で一番苦労したのはGmail™が私たちのソリューションの先にあってつかみにくい、それこそ“雲のようなもの”だったことです。知らない内に機能が進化していて、今まで不可能だったことができるようになったりしています。そこでTMJ様と情報を共有しながら、知恵を絞って導入を進めました」(谷口)。
また今回の導入にあたっては、GreenOffice Directory関連のカスタマイズは一切行わず、すべてパッケージの機能で対応し、将来構築されるシステムにも容易に連携できるようにした。
2009年12月に稼働を開始した新システムでは人材管理システムに登録された人材情報データベースを源泉にして、GreenOffice DirectoryでIDを一元的に管理。Gmail™とあわせて新たに導入されたネオジャパン社の提供するグループウェア「desknet's」と連携するとともに、Active Directoryと連携し、そこからインターネット経由でGmail™へとアクセスする(図)。そして源泉データである人材情報データベースに変更があると、GreenOffice Directoryから連携先にデータが反映されてIDが自動的に変更される。「今までは社員の入退社がある度に、手動でIDのメンテナンスを行っていましたが、GreenOffice Directoryですべて自動化されることにより運用工数が約4割削減されました」(川田氏)。
また、TMJでは、クライアント企業から受託した業務を、自社センターで行う場合と、クライアント企業のオフィス内のセンターにTMJの社員が常駐して運営する場合の2つの形態で事業を行っている。今回リモートアクセス環境の整備によって、クライアント先に常駐している社員がノートPCや携帯電話を使って、IDとパスワードだけで簡単にグループウェアとメールにアクセスできるようになり、利便性は大きく向上した。
「現在desknet'sは以前のグループウェアで使っていた掲示板、設備予約、カレンダーの3つ、 Google Apps™もGmail™だけに機能を制限して使っています。どちらも多機能なので、今後は、今までになかった使い方を工夫していきたいと考えています」(松元氏)。
TMJでは今回のGmail™導入の経験をもとに、クラウドに切り替えられるシステムとそうでないものを明確にして情報システムの統合、集約を行い、より効率的なシステムの運用を目指していく考えだ。
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*取材時期 2010年11月
*「Gmail」、「Google Apps」は、Google Inc.の商標または登録商標です。