• ERP・経営管理

株式会社アイエスエフネットAmoeba Pro 管理会計クラウド -Performance Management-

利益を「見える化」し、経営判断の精度と
現場のモチベーションをアップ

柔軟性の高い管理会計システムと現場に即した導入コンサルティングにより、
わずか1年で部門別やプロジェクト別の採算管理を実現

管理会計に精通したコンサルタントが、課題を紐解きシステムの構築を支援

導入前の課題

  1. 1各種システムがサイロ化し、現場の利益の実態が把握できなかった
  2. 2採算管理のためのExcel集計業務に負荷と時間がかかっていた
  3. 3プロジェクト採算など、多軸での集計・分析はできずにいた
管理会計クラウド Amoeba Pro

導入後の効果

  1. 1システムが連携され、現場の目標が明確に。経営判断の精度も向上
  2. 2システム上で自動集計が可能になり、業務効率が向上
  3. 3多軸の集計機能を利用し、プロジェクト採算なども分析可能に

導入したシステム/サービス

Amoeba Pro

「Amoeba Pro(アメーバ プロ)管理会計クラウド -Performance Management-」(以下、Amoeba Pro)は、企業の成長発展に欠かせない「経営改善・意思決定のスピード向上」をサポートするクラウドサービスです。計画・予定の立案から、実績の集計作業を効率化し、自由度の高いレポート、グラフによる分析を行うことが可能です。部門別に加え、商品別やプロジェクト別などのさまざまな切り口で多角的に分析し、企業の実態把握に貢献するとともに改善点を具体的に洗い出し、改善スピード向上をサポートします。

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お客様インタビュー

社長戦略統括本部
経営管理部 部長
八幡 真 様

ソリューション本部
コーポレートITセンター部 副部長
酒井 佐知子 様

背景・課題

部門別採算やプロジェクト別採算の「見える化」が、緊急の課題に

株式会社アイエスエフネット様は、ITインフラ関連を中心に、主に、請負で行うシステム案件と、エンジニアを派遣する人材サービスの2つの事業を展開されています。同社では、以前から部門別の採算管理に取り組んできましたが、売上は部門ごとに管理できる一方で、売上に結びつく費用の紐づけが正しくできず、部門利益を正確に把握できなかったため現場の採算の目標が立てにくい状況にありました。また、採算管理のための集計業務に多大な労力を要しており、その精度向上、効率化、スピードアップが課題でした。さらに、個々のプロジェクトの収益化が重要なテーマでしたが、以前のシステムを利用した集計では多角的な分析までは難しく、プロジェクト別の採算については把握できずにいました。

「部門別採算、ましてやプロジェクト別の採算管理が存在しなかった。それが以前の当社の姿でした」

そう語るのは、Amoeba Pro導入時のリーダーであった八幡 真氏(社長戦略統括本部 経営管理部 部長)と酒井 佐知子氏(ソリューション本部 コーポレートITセンター部 副部長)。同社では以前から部門別の売上の管理には取り組んではいたものの、部門やプロジェクトごとの利益を分析する採算管理はなされていなかったといいます。例えば人材サービスの案件では、売上は営業部門で計上されるのに原価は技術部門で計上されていました。また、通信費や旅費といった経費は会社手配が多く、請求書1本で仕訳計上を行うため部門ごとの管理ができておらず、さらに、間接部門のコストの振り分けルールも明確ではありませんでした。

八幡「いわば、部門ごとの“通信簿”がない状態でした。会社としての売上目標や利益目標はあっても、部門として、営業の責任者として自分が目指す利益が明確に見えていませんでした。当時は、何人派遣を決めたとか何件請負が決まったとか、そうしたプラスの件数、つまり売上増加分しか現場には目標がない状況でした」

酒井「売上は上がっていても、部門やプロジェクトに紐づく経費がいくらあったのかという点が当時はきちんと管理されておらず、正しい利益が見えにくい状態にありました」

過去にプロジェクト採算の見える化に挑戦したが断念

八幡「部門コードはあるので部門別に費用の計上はされていましたが、採算管理まではできていませんでした。仕方なく、当時は月次決算後に経理や給与、購買などの個々のシステムから必要なデータを出力して、私ともう一人の担当がそれらをExcel上で集計、合算処理をして部門別の会計資料を10数日程度の営業日を要して作成していました」

しかし、この手作業による集計は時間と工数を要する上に、組織改定やその他のルール変更がある場合には修正作業が複雑化し、数字の精度が下がる要因にもなっていたといいます。システム上の制約に加えてこの集計業務がネックとなり、プロジェクト別採算までは手が回らずにいました。

選定の理由

プロジェクト別採算の実現を目指して導入を決定

酒井「なんとか以前のシステムを有効活用して採算の管理を試みましたが、個々のシステムが管理するデータの粒度が違い、一元管理できるコードもない状態で、実現に苦慮していました。これは専門の管理会計システムを導入しないかぎり、目標とするプロジェクト採算の実現は難しいという判断に至りました」

八幡「部門別の採算管理といえば、京セラのアメーバ経営が先頭を走っているイメージがあり、まず京セラコミュニケーションシステム(以下、KCCS)様のAmoeba Proのページを見ました。すると、さまざまな分析軸を利用して経営情報を分析でき、部門別だけではなく事業や商品、私たちの目指すプロジェクト別の分析・採算管理もできると書かれていました。また、クラウド利用のため導入コストが比較的安価とわかり、これはと思い、問い合わせを入れました」

導入過程

何から着手すべきか不明な段階からKCCSが手厚くサポート

こうしてシステム導入は2021年10月に始まりましたが、当初は不安があったと酒井氏は語ります。

酒井「当社の複雑に絡み合うシステムをどう紐解いていけばよいのか、進め方すらわからない状況でした。また、私自身もエンジニアで、それまで管理会計に携わったことがなかったため、仕様なども理解できるのかと最初は不安でした。しかし、そんな私たちに、KCCS様は同じ目線に立って自分ごととして考えてくださり、都度わかりやすい資料を用意していただきました。3時間の打ち合わせを毎週行って、こちらが理解できるまでとことんお付き合いいただき感謝しています。おかげで管理会計の基本的な知識を得ることができました」

八幡「社内で活用できるシステムを構築するために、KCCS様には私たちの実現したいことを細かく伝え、そのすべてに丁寧に対応していただき、その上で互いに十分に討論をし合えたなと思っていて、このプロセスが、使いやすいシステムをつくる上では大変重要だったと考えています。当方からの要望も非常に多く、それはKCCS様の想定されていた以上の数だったと思いますが、それらの一つひとつに真摯に応えてもらいました」

導入コンサルタントによる現場業務に合わせたシステム導入の実現

こうした議論を重ね、現場の実態に合った部門別やプロジェクト別の採算管理を行うためのルールを策定。しかし、その実現のためには、一部現状の運用を変更する必要があり、現場や関連部署への説明が必要でした。

酒井「KCCS様には、実際の数字やデータを使って導入後の採算管理イメージをわかりやすい資料にしていただきました。既存システムの運用変更について現場に理解を求めることにはハードルの高さを感じていましたが、経理部や業務部などの関連部署へのヒアリングやシステムの説明もKCCS様に担っていただき、おかげで導入がスムーズに進みました。現場に負担のかかる無理なルール変更などがないよう、うまくシステムの落としどころを見つけていただいたからだと思いますが、関連部署も変更をスムーズに受け入れてくれました。システムだけでなく運用面での問題点もよく理解していただき感謝しています」

ミーティングイメージ

導入効果

利益の「見える化」により、従業員が採算を意識した行動へ

こうした導入支援の末に、2022年10月にシステムが本稼働。既存システムからAmoeba Proにデータを連携し、導入開始からわずか1年で部門/プロジェクト別採算の「見える化」を実現しました。システム導入から1年以上が経過した現在、さまざまなポジティブな変化が起きているそうです。

八幡「一番大きな変化は、部門やプロジェクトの利益を現場の管理者レベル全員がすぐに見られるようになったので、その数字を見ながら従業員がしっかりと次の手を打つよう行動するようになったということでしょうね。各人が自律的に動くための仕組みづくりは、会社のパーパス実現に向けての導入目的のひとつでしたから、これは良い変化だと思います」

八幡「それまでのやり方では採算が取れていると思っていた案件の中にも、営業費用やその他の費用を按分すると実は目標とする本来の利益が取れていなかったものがあることが、今回の導入によってわかりました。また、こうした“見える化”が現場のはっきりとした目標設定につながったようで、導入後に売上、利益ともに明らかに向上した部門やプロジェクトもあります」

酒井「課題としてきた採算管理ですが、それまでは部門別の集計だけでも月次決算確定後10数日かかっていたところが、プロジェクト別の集計も合わせて2~3日でできるようになり業務がラクになりました。また、ソリューション別/顧客別/担当別などの数字を分析できるようになったのも大きな変化です」

今後の展望

よりタイムリーにお客様や社会のニーズに応えられる体制づくりへ

2023年7月にはグループ会社にもAmoeba Proの導入を完了。グループ全体の経営状況の可視化を実現し、取り組みはさらに広がりを見せています。

八幡「今回の導入で、お客様単位でも採算を確認することが可能になったので、その数字を見て、個々のお客様に対して今後何をどのように働きかけるか、そうした動きがタイムリーにとれるようになりました。カスタマーサクセスの実現に向けて、営業戦略にも生かされています」

酒井「システムを運用する間に、新たな角度からの採算算出の要望などが出てきています。また今後の運用変更に伴う各種ツールの改修や設定変更などにも、KCCS様のご協力を得ながらしっかりと対応できるようにしたいと思います」

(右から)
八幡 真 様、酒井 佐知子 様(以上 アイエスエフネット)、
木村 鮎美、村木 伽帆、洪 陽杓(以上 京セラコミュニケーションシステム)

株式会社アイエスエフネットのロゴ

本社所在地:東京都港区
設立:2000年1月
従業員数:2,546名(2024年1月1日現在)
URL:https://www.isfnet.co.jp/

ネットワーク構築、運用、保守に携わるエンジニア派遣をメインとしたITインフラサービスを提供。すべての方に働く環境を提供することを目指し、これまで3,000名以上のITエンジニアを育成されています。

  • 記載の製品ならびにサービス名および会社名などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。
  • サービス内容は予告なく変更する場合があります。
  • 掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
  • KCCSは京セラコミュニケーションシステムの略称です。

掲載日:2024年3月21日 取材日:2023年12月20日